臨床研究について

当院の画像診断装置を用いて行っている研究課題について以下に開示しています。
主として、一般的に行われている画像診断撮影について、よりよい撮影方法を探索する研究を行っています。
研究方法としては、観察研究、遡及的研究、模擬人体モデルなどを用いた研究が主体です。
遡及的研究とは、既に検査を受けられた患者さんの画像について画質評価や実効被ばく量の評価を行う研究です。
個人情報の匿名化は厳重に行いますのでご安心ください。(画質評価などの際には個人情報は匿名化します。研究成果の公開の際には改めて個人情報の匿名化を確認します。)
*なお、研究への参加に同意されない方はご連絡ください。

2017年11月18日土曜日

低線量CTによる肺がん検診の実用化を目指した無作為化比較試験および大規模コホート研究

1.課題名
低線量CTによる肺がん検診の実用化を目指した無作為化比較試験および大規模コホート研究 JECS study(日本医療研究開発機構AMED)
2.研究責任者名 画像診断センター 森谷浩史(分担協力研究施設 代表者)
3.研究の概要
目的
50歳~70歳の非喫煙者ないし低喫煙者に対する低線量CT検診と従来の胸部X線検診との精度・有効性の比較
4.研究方法
1) 詳細は「低線量CTによる肺がん検診の実用化を目指した無作為化比較試験および大規模コホート研究(JECS study)研究計画書」記載のとおり。
本計画書は金沢医大倫理委員会(佐川元保主任研究員:金沢医大 前教授)の承認を受け、石川県・福井県・岡山県・新潟県・鹿児島県において先行して研究を開始している。
2)希望者を募り、研究群と対照群に無作為に割り付ける。研究群では10年間に2回(1年目・6年目)、CT検診を行う。その他の年度、および対照群は現行通りの検診を年1回受けて頂く。
3)対照群では希望により初年度にCTによる内臓脂肪測定を行う。
4)追跡方法
 主として郵送にて確認する。
5.研究における医学倫理的配慮
Ⅰ.研究の対象とする個人の人権擁護
ヘルシンキ宣言・「臨床研究に関する倫理指針」に則って実施する。
中央登録センターでのデータ管理は担当者以外のアクセス不能・ネットワークと隔絶したシステムとする。個人情報については中央登録センターにおいて職務上守秘義務を有する登録症例担当者のみが管理する。
公表に関しては個人情報保護に留意する。
Ⅱ.研究の対象となる個人に理解を求め、同意を得る方法
文書を用いた説明を行う。無作為割り付けについても充分に説明を行う。
その上で、受診者の自由意志による同意を文書でえる。
Ⅲ.研究対象となる個人への不利益並びに危険性と医学上の貢献の予測
1)    研究参加受診者への不利益は一切発生しない。
過去の研究から、50歳以上では利益がリスクを上回ると報告されている。
2) 規定されたCT撮影条件は、すでに世界的に広く行われている撮影条件より低値に設定しており、被曝についての危険性も発生しない。
3) 肺がんCT検診は米国における喫煙者に対する比較試験において有効性が示されているが、本研究により本邦の非喫煙者および低喫煙者に対しても有効性があるか否かを明らかにできる。
将来のわが国の肺がん対策のための手法確立の一助となると考える。
6.研究組織
研究代表者 佐川元保(金沢医大 前教授・東北医科薬科大 気管支鏡センター長)
分担研究者 森谷浩史(施設代表者 大原綜合病院 画像診断センター)
7.同意文書・同意書
低線量CTによる肺がん検診の実用化を目指した無作為化比較試験および大規模コホート研究(佐川班JECS study)作成説明用資料を用いる。
本研究は前向き比較試験であり、十分な説明と文書による同意取得を得られた受診者にのみ実施している。
2016年6月19日申請。 現在継続中。

0 件のコメント:

コメントを投稿