臨床研究について

当院の画像診断装置を用いて行っている研究課題について以下に開示しています。
主として、一般的に行われている画像診断撮影について、よりよい撮影方法を探索する研究を行っています。
研究方法としては、観察研究、遡及的研究、模擬人体モデルなどを用いた研究が主体です。
遡及的研究とは、既に検査を受けられた患者さんの画像について画質評価や実効被ばく量の評価を行う研究です。
個人情報の匿名化は厳重に行いますのでご安心ください。(画質評価などの際には個人情報は匿名化します。研究成果の公開の際には改めて個人情報の匿名化を確認します。)
*なお、研究への参加に同意されない方はご連絡ください。

2017年11月18日土曜日

320列CTの臨床的有用性についてのretrospectiveな検討

1.課題名 320列CTの臨床的有用性についてのretrospectiveな検討
2.研究責任者名 画像診断センター 森谷浩史 
3.研究の概要
目的
従来の64列までの多列検出器CT(multi-detector row CT:MDCT)では、寝台移動を行いながら、らせん状の撮影を行っている。この方法では、らせん状の撮像画像に補間技術を用いて水平断像を作成する必要があり、これに伴う画質の劣化が知られている。また心臓近傍の肺は心拍動の影響により階段状の段差が生じたり、陰影がぶれたりする不具合が認められていた。
320列面検出器(area detector CT:ADCT)は、寝台移動を行うことなく16cm(スライス厚0.5mm×320列=160mm)の範囲を一回の曝射で撮影できる高機能CTであり、撮影時間は最短で0.35秒と極めて短い。また、この方法を広範囲撮影に応用する方法やさらに高速のらせん状撮影も可能である。
本研究の目的は、過去に320列ADCTを用いて撮影された臨床データを用い、主として画質や撮影技術について検討することである。
必要性
臨床的に有用な病態・疾患を明らかにすることで、本装置の適応を明らかにできるため、今後の日常臨床に寄与すると考える。
4.研究方法
1) 過去に撮影された320列CT画像を用いる
2)「個人情報保護方針」に同意を得られていない患者データについては除外する
3) 評価方法
 病態・疾患に応じて種々の評価を行う
4)「個人情報保護方針」に準じ、匿名化を行う
5.研究における医学倫理的配慮
Ⅰ.研究の対象とする個人の人権擁護
データの保存等に患者氏名やカルテ番号を用いず、別途符号化することにより匿名性を保つようにし、プライバシー保護に努める。また研究成果を公開する場合にもプライバシーの保護に努める。
Ⅱ.研究の対象となる個人に理解を求め、同意を得る方法
臨床的必要性があり撮影がなされている患者の過去のデータに対する検討である。当院の「個人情報保護方針」に同意を得られていない患者については除外する。
Ⅲ.研究対象となる個人への不利益並びに危険性と医学上の貢献の予測
1) 個人への不利益は一切発生しない。
2) 臨床的に有用な病態・疾患を明らかにすることで、本装置の適応を明らかにできるため、今後の日常臨床に寄与すると考える。
6.研究組織
 研究代表者 森谷浩史(大原医療センター 画像診断センター)
 研究者   中川学 秋元達也(仙台厚生病院 放射線科)
       佐久間光太郎(福島県立医科大学 放射線科)
7.同意文書・同意書
「個人情報保護方針」に同意している患者の過去画像を用いる検討であるため、同意文書・同意書はありません。
2011年6月24日申請 2017年11月現在継続中。

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