研究テーマ 肺結節に対する経気管支的生検のための適切な気管支ルート選択技術の開発
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主任研究者
氏 名 森谷浩史
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施設名・所属科・役職
大原綜合病院 放射線科 副院長
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1.研究の目的、必要性
末梢肺病変からの生検技術は肺癌診療における重要な基盤技術である。癌のテーラーメード治療の進展と普及により、肺癌治療前の確定診断以外にも、治療方針の変更の際に十分量の検体採取が必要となるなど、臨床的な要求場面が拡大している。
一方、2017年に開発された超高精細CTは末梢気管支の描出能が大きく向上した新型CTである。従来CTと比較して、末梢気管支分岐が明瞭に描出されるため、末梢病巣への気管支ルートを精緻に描出することができる。
そこで、詳細な事前マッピングにより経気管支的生検の命中の向上が見込める気管支ルートを定量的に示す技術の確立を最終的な目的とする。
2.研究計画(研究期間と目標数を明示して下さい)
対象:当院に超高精細CTが導入された2018年1月以降に、末梢肺結節に対する経気管支的生検を行った症例。およそ50例。
方法:末梢肺生検の到達成功の有無を朔及的に、到達容易・到達困難・到達不能の3群に判別。
対象患者の検査前超高精細CT画像から、末梢肺野への到達気管支を3次元的に解析。
CT気管支像の到達の有無・到達気管支主軸と腫瘍との位置
気管支ルート距離・分岐数・ルートの主軸に対する分岐角度・腫瘍近傍気管支の気管支内径
について定量化を行い、到達成功性に関する寄与度を解析する。
3.期待される成果と意義
CTの画質向上による末梢気管支描出能が向上しているため、気管支到達が画像上確認できる例が増加しいる。したがって、本検討は、その画像情報を気管支鏡手技の術前情報として活用するための基礎的データとなる。特に超高精細CTでは、実手技で確認できる気管支より詳細な画像情報が得られるため、事前に、①到達不能の結節を明らかにする、②到達に難渋が予想される場合の具体的な困難因子を明らかにする、ことで、適切な生検方法を選択し、生検の成功率を高めることができることが期待される。
本研究の対象症例は、超高精細CTと気管支鏡検査の両方を対比できる過去の症例である。本研究のための新たな症例の募集は行わない。すべて過去の撮影データを使用する。大原綜合病院では、診療の一環として得た画像情報に関する包括同意を得ているため、データの診療外使用拒否を申し出ている患者情報については用いない。また、本研究は過去のデータを使用する研究であるため、新たに被験者同意を取得することが困難である。臨床研究のうち、患者への侵襲や介入のない診療情報等の情報のみを用いる研究に相当するため、国が定めた「オプトアウト」の指針に基づき、研究目的・実施について大原綜合病院・画像診断センターの本ホームページにおいて公開し、拒否の機会を保障する。
〒960-8611 福島県福島市上町6番1号 Tel.024-526-0300(代表)大原綜合病院画像診断センター センター長 森谷浩史
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大原綜合病院 画像診断センター 臨床研究について
大原綜合病院 画像診断センターでは最新の画像診断装置を用いて、よりよい画像診断を行うための研究を行っています。
臨床研究について
当院の画像診断装置を用いて行っている研究課題について以下に開示しています。
主として、一般的に行われている画像診断撮影について、よりよい撮影方法を探索する研究を行っています。
研究方法としては、観察研究、遡及的研究、模擬人体モデルなどを用いた研究が主体です。
遡及的研究とは、既に検査を受けられた患者さんの画像について画質評価や実効被ばく量の評価を行う研究です。
個人情報の匿名化は厳重に行いますのでご安心ください。(画質評価などの際には個人情報は匿名化します。研究成果の公開の際には改めて個人情報の匿名化を確認します。)
*なお、研究への参加に同意されない方はご連絡ください。
主として、一般的に行われている画像診断撮影について、よりよい撮影方法を探索する研究を行っています。
研究方法としては、観察研究、遡及的研究、模擬人体モデルなどを用いた研究が主体です。
遡及的研究とは、既に検査を受けられた患者さんの画像について画質評価や実効被ばく量の評価を行う研究です。
個人情報の匿名化は厳重に行いますのでご安心ください。(画質評価などの際には個人情報は匿名化します。研究成果の公開の際には改めて個人情報の匿名化を確認します。)
*なお、研究への参加に同意されない方はご連絡ください。
2020年5月18日月曜日
研究テーマ 肺結節に対する経気管支的生検のための適切な気管支ルート選択技術の開発
研究課題名:超高精細CTを用いた多施設共同研究:肺結節における画像学的浸潤成分の予測
研究課題名:超高精細CTを用いた多施設共同研究:肺結節における画像学的浸潤成分の予測
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研究責任者名 医学系研究科放射線医学統合講座放射線医学・講師 梁川雅弘
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研究期間 研究機関の長の許可日 ~ 西暦2024年3月31日
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対象者
術前に超高精細CTが施行され、肺癌(主に肺腺癌)と診断された症例群に対して、その画像および病理組織データを遡及的に収集し、その画像データの取得、および、病理組織データの取得が可能であった症例を対象とする。
具体的には、当院に超高精細CTが導入され、本格稼働した2018年4月以降から2019年10月までの症例とする。尚、対象は20歳以上の症例を対象とする。
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意義・目的
本研究の目的は、主に肺腺癌を中心とした、肺癌の超高精細CT画像所見と病理組織診断とを対比・検討し、浸潤成分を予測する為に有用なCT画像所見を統計学的に解析し、その臨床的有用性を検証することである。
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方法
本研究データは,全て診療録(カルテ)情報を転記して行います。カルテから転記する内容は診療記録(性別、年齢、病歴、血液検査データ、病理組織所見)を含むが、特定の個人を識別できないものに限ります。
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共同研究機関
・大原綜合病院
同 副院長兼画像診断センター長 森谷 浩史
・琉球大学医学部附属病院放射線科
同 教授 村山 貞之
・琉球大学医学部附属病院放射線科
同 講師 山城 恒雄
・神奈川県立循環器呼吸器病センター
同 部長 岩澤 多恵
・滋賀医科大学放射線医学講座
同 特任助教 永谷幸裕
*最終的に、大阪大学に情報を集め大阪大学(研究責任者 梁川 雅弘)が解析します。
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個人情報の保護について
画像データ・その他情報は匿名化を行い、これに関わる個人情報は、個人情報管理者によって厳重に管理されます。研究成果の発表時を含め、外部に公開されることは一切ありません。該当する患者さんで、ご自身の検査結果などの研究使用をご承諾いただけない場合は、下記の問い合わせ先までご連絡下さい。ご協力よろしくお願い申し上げます。
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問合せ・苦情等の窓口
研究責任者:梁川 雅弘
大阪大学医学部附属病院 放射線診断・IVR科 講師研究実施者:梁川 雅弘 大阪大学医学部附属病院 放射線診断・IVR科 講師
住所: 〒565-0871
吹田市山田丘2-2TEL: 06-6879-3434/FAX: 06-6879-3439
※ご連絡の際には、お名前/大阪大学医学部附属病院の診察券番号/拒否する研究のタイトルをお知らせください。
(大原綜合病院における問い合わせ:院長兼画像診断センター長 森谷 浩史)
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2020年5月13日水曜日
課題名 ヘリカル撮影を用いた胸部CT前位置決め撮影による撮影精度向上
1.課題名 ヘリカル撮影を用いた胸部CT前位置決め撮影による撮影精度向上
2.主任診療者所属
職名 大原綜合病院 画像診断センター
氏名 森谷 浩史
3.分担診療者所属(当施設 分担担当研究者)
職名 放射線技師
氏名 橋本 浩二 千葉 洋史 村松 駿 鈴木 雅裕 他
4.診療行為等に関する実施計画の概要
低線量固定線量CT撮影を行う患者に対して、胸部CT前の位置決め撮影を従来の前後・左右撮影の代わりにヘリカル撮影によって行う
従来法よりも精度の高い位置決めをより低線量で行えるため、追加撮影や被曝の増加などの患者への不利益は発生しない
本位置決め検査法についての説明を画像診断センター内に掲示するなど、周知し本位置決め法を希望しない被験者に対しては従来法で行う
5.診療行為等の対象および実施場所
対象 CT検診などの低線量(固定線量)CT撮影を行う患者
場所 大原綜合病院 画像診断センター
期間 2019年8月~12月
6.診療行為等に置ける倫理的配慮について
上記 4 記載の通り
令和元年8月8日
研究部署 画像診断センター
研究責任者 森谷浩史
研究課題名 ヘリカル撮影を用いた胸部CT前位置決め撮影による撮影精度向上
【目的】 ヘリカル撮影による胸部CT前位置決め撮影の有効性を評価すること
【研究の背景】 現在のCT撮影では一般に天井方向からの上下スキャンと横方向からの左右スキャンを行い、被験体の位置を確認した上で本撮影を行う。この場合、体幹部の断面の重心が撮影中心から離れていると撮影範囲から外してしまう場合が発生する。
位置決め撮影自体を立体的に行うことができれば、被験体の位置を確実に把握することができるため、撮影範囲の誤設定が発生しない。そこで、ヘリカル撮影による胸部CT前位置決め撮影を行い、有効性を評価したい。
また、線量の目安を、侵襲的検査と胸部単純X線写真と同等の設定とした。この理由は、X線撮影やCT 検査には放射線暴露という「侵襲」が存在するが,年間の自然暴露との比較から,10 回以下の単純X線撮影、2回以下の造影なしCT 検査は「軽微な侵襲」と判断してもよいと考えられていることによる。
【評価方法】 本撮影の撮影中心と被験体の断面重心の距離を、従来法と本法とで比較する。
【予想される不利益】 従来法の代替として用いるため、新たな侵襲・不利益は発生しない。
【個人情報擁護の手法】 臨床情報の診療外利用について非同意を表明している患者については対象としない。画像を用いる解析は院内の画像観察装置で行うため、個人情報の漏洩などの危険性はない。定量化データの集計にあたっては患者名や個人特定可能情報を用いない。学会等での発表においても個人が特定できるような情報は公開しない。
【期待される効果と将来の臨床応用】 従来法よりも低線量で被験体の位置を確実に把握できることが期待される。本法の優位性あるいは非劣性を確認できれば、以降の方法を本法で行うことを考慮する。
【有害事象への対応】 比較のための従来法のデータは、現有データを使用するので、該当しない。個人情報保護については、後述する。
【被験者用説明文と人権擁護のための方策】大原綜合病院では、診療の一環として得た情報について、包括同意を得ている。また、高機能CT・高機能MRI検査のretrospectiveな研究に関しては、個々に院内の倫理委員会の承認を得て行っている。したがって、画像データの診療外使用を希望しない患者については検討に用いない。本研究のうち過去のデータを使用するものについては、新たに被験者同意を取得することが困難である。臨床研究のうち、患者への侵襲や介入のない診療情報等の情報のみを用いる研究に相当するため、国が定めた「オプトアウト」の指針に基づき、研究目的・実施について大原綜合病院・画像診断センター掲示板およびホームページにおいて公開し、拒否の機会を保障する。データについては、大原綜合病院にて連結可能匿名化後に、研究に用いる。そのため、個人を特定できる情報が公開されることはない。
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